コバ隊員主役の回ということで、２丁拳銃で大活躍！ な展開だと思っていたのですが…

前回のギャグ編の反動なんでしょうか。
コバ隊員の演技も抑え目で、ちょっとシリアス風味なお話でしたね。

（以下ネタバレあり）

南極で１０年前の人類（？）”ニーナ” が発見され、研究のためにベースタイタンに連れてこられる。
その”氷の美女”ニーナになぜか魅せられるコバ隊員…。
そのころ、南極から怪獣エラーガが出現。
ニーナを追いかけるごとく、日本を目指しているという報告が。
そして、目覚めるニーナ。 彼女の謎・そして目的は・・・？？

お話はこんな感じです。

●美女と怪獣

美女と怪獣の組み合わせって、いいですよね?。

女性の”美”と、怪獣の” 醜悪”。
｢全く相反する物が組み合わせられるところに魅力が生まれる…｣と書かれたのは、確か金子修介監督だったかな？

その金子監督の平成ガメラにおける、
ガメラと草薙浅黄。

そして、一番メジャーな、モスラと小美人。

美女＆怪獣カップルもいろいろありますが、その一つに、 この話のニーナと怪獣エラーガも仲間入りですね。
で、このニーナとエラーガのキャラクター。

実は｢ガメラ３｣ のイリスと綾奈のイメージが強く投影されているみたいですね。

ガメラ3 邪神<イリス>覚醒
	中山忍 前田愛 藤谷文子 おすすめ平均 「ガンバレ、ニッポン！」 私はコレで、鞍替えしました。 ３部作の中では一番いい 美しい戦い 日本特撮史上最高傑作 Amazonで詳しく見る by G-Tools

この作品の監督、村上 秀晃さんのブログに、以下のような記述が。

>同作では少女の怒りのエネルギーが怪獣イリスに力を与え、人類を窮地に陥らせる。
>向こうが少女なら、こっちは見かけだけは妙齢の女性だ。彼女が念を怪獣エラーガに送ると・・・

なるほど?。イリスか?。
怒りの衝動がエネルギーとなっているのなら、確かにそうですね。

ニーナがけっこう淡々としているもので…全然気が付きませんでした(^^)

監督　村上さんのブログはこちら。

それはパリから始まった

あと、脚本　金子二郎さんのブログも。

ジロッカーの世界征服宣言

●ニーナの意図

でも、考えてみれば、ニーナの意図はなんだったんでしょうね？
普通に考えれば、セリフの通りなんでしょうけど。

いかに今の人類が愚かとはいえ、たった一人と怪獣１匹で、全部を滅ぼして、新たに作り変えるなんて…
ちょっと無謀なような気がするんです。

で、ここからは深読み（というか妄想(^^)）なんですけど。

あのセリフは、ある意味ニーナのブラフだったのでは？
そして、コバを、おそらく人類をもう一度試そうという意図があったのでは？

コバ隊員は、最初にカプセルに触れたとき、ニーナと精神感応して、 恐らくニーナの念というか精神エネルギーの支配下にあったんでしょう（多分呪縛されているような状態）。
だから、無防備で、銃を向けるコバの前にいても、｢お前には撃てない｣とニーナは言い切ることができた。

でも、ニーナの心では、

もしコバ（＝人類）が、強い意志で、心の呪縛を解き放って、 自分を撃つことができれば、人類をもう一度認めてもいい。

という思いがあったのではないでしょうか？

それが、消滅の前の微笑みに象徴されているような気がするんですけどねー…

でも、これは確かに私の深読みにすぎなくて、普通に見れば、 ラストの展開が平板でやや物足りなかったかなって気はしました。
ラストのカイトのメッセージもやや唐突でしたしね。
コバがニーナに魅せられる理由も説明不足かな。
実はコバとニーナのＤＮＡが極めて近い（ニーナの直系の子孫がコバ）みたいな説明があってもよかったかも。

全体的には、このところの作品群がインパクト高かっただけに、やや普通かな・・・ って感じですね（十分及第作ではありますが）

私を含めて、マックスの視聴者、かなり要求レベルが高くなっていると思うので、今後の製作者の方々、 ホント大変だと思います…
頑張ってくださいね！！

（その他のポイント）

●怪獣エラーガ

久々の正統派怪獣。
深海で行動ってところが、イイです。
特撮もなかなかがんばってましたねー。

そういえば、ダッシュは潜水艦は持っていないんですよね。
ぜひ、”ダッシュサブ”とか”ダッシュランジャー”とか登場させて、 深海怪獣との水中大激戦を見てみたい?！